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あなたはどちら派? 電子書籍と紙媒体それぞれのメリット・デメリットについて考えてみた

昨今では電子書籍での読書はずいぶん定着してきているようです。一方でその便利さも承知ながら、紙媒体にしかない魅力も当然あると思うのです。

のっけから管理人の立場を明確にしておこうかと思いますが…実は管理人、バリバリの電子書籍派です。それも今年の7月にkindle paperwhite(キンドルペーパーホワイト、以下kindle)を買ってからというニワカぶり。

kindleを気まぐれに買ってみるまでは、自分は一生紙派だと思っていたんですが。どの口が言うやら、今ではもう手放せません。正直、宝物です。ここでは、なぜ紙派だった管理人が電子書籍派になったのかを書きつつ、やっぱ紙もいいな…と思う点についても触れていきたいと思います。

 

 

管理人は電子書籍リーダー使用 > 紙 > スマホやタブレットでの電子書籍

最初に言っておきたいこととしては、管理人は電子書籍ならなんでも良いと思っているわけではないということです。あくまでもkindleを使っての読書が良いと思っています。

あるいは、他の電子書籍リーダーでも良いかもしれません。ただ、単純に使ったことがないので他の商品は分からないというのが実際のところです。

スマートフォンやタブレットなど、電子書籍用以外の端末で読むのであれば断然、紙の方が良いと思っています。

なぜ電子書籍リーダーをそこまで気に入っているかということを、ここから記載していきます。

 

 

kindle paperwhiteを買うまでのイメージ

  • 目が疲れそう
  • ページをめくる動作が無いのは味気ない
  • 充電がめんどくさそう
  • 本の販売元がサービスを終了したら何も残らないリスクがある
この4点はずっと懸念でした。しかしこの4点、買って使ってみると全く不要な心配だったことが分かります。

 
  • 目が疲れそう
→ 実感としては紙と変わりません。なんでもブルーライト0なんだそうです。初めて起動画面を見た時は、画面イメージのシールが貼ってあるのかと思いました。それぐらい、デジタル感がありません。電子ペーパーに実際のインクを使って表示しているそうです。なんだか分からないけどスゴイ。
  • ページをめくる動作が無いのは味気ない
→ むしろ、紙をめくるのが煩わしいほどkindleに馴染んでしまいました。ワンタップでページが変わるので簡単です。
  • 充電がめんどくさそう
→ 電池持ち大満足。前回いつ充電したか覚えていないレベルです。忘れた頃にふと残量を見て1桁とかになっていても、慌てずちょっと充電すればまたガンガン使えます。
  • 本の販売元がサービスを終了したら何も残らないリスクがある
→ これに関しては使用している端末やサービスにもよるかもしれません。管理人はAmazonが潰れたらアウトなわけですが…そこは天下の世界的企業。大丈夫だと信じたい。ちなみにアカウントに購入履歴が残っているため、端末を紛失しただけなら端末を買い直せば復旧は可能ですね。

 

 

電子書籍のメリット

  1. 一つの端末に何千冊もの本(機種や本の種類によって幅あり)が入り、保管場所に困らない
  2. 端末一つ持ち運ぶだけで、中の本をいつでも読める
  3. 紙の本の定価の10%引きで購入でき、定期的にセールも行われている
万人にとって共通するメリットはこの3点ではないでしょうか。かくいう管理人がkindleに手を出してみたきっかけも、本を置く場所に限界を感じ始めたからです。本はどうしても場所を取りますし重たいですし。現在は基本的にkindleで購入し、特別気に入ったものだけを紙の本でも購入するようにしています。

また、発売してすぐに本を買いたい方には全品10%引きも大きな魅力になりますね。古本派や文庫本派の方だと逆に高く感じてしまうかもしれませんが…。

 

 

紙の本の方が良いなあと思うこと

  1. なんだかんだ、本棚に並ばないのは寂しい
  2. 本によって工夫された装丁やデザインを楽しめない場合がある
  3. 人に貸せない
  4. 一回読み終わった本を何気なく手に取るといったことが減る
  5. 狙ったページを探しづらい(一応対処法はあり)
  6. 本屋さんで実物を見て選ぶという楽しみが無い
  7. 欲しい本が電子書籍に対応していないことがある
 

…なんか、書き出してみると電子書籍のメリットの倍以上の項目になってしまいました。本当に電子書籍派なのか管理人

ともあれ、電子書籍のデメリットということは紙媒体のメリットとも言えます。ここは一つ一つ取り上げて見ていきましょう。

①なんだかんだ、本棚に並ばないのは寂しい

電子書籍のメリットでは置くところに困らないと書いてあったクセに…。早くも矛盾じゃないか。

ですがこれ、実際に思うのだから仕方がない。自分の部屋の本棚が好きな本で埋まっていくというのはやはり気持ちいいものです。

kindleでも一応表紙が並んでコレクションぽく見れ…なくもないですが、正直あまりコレクション感はない気がします(下写真参照)。

表紙をザっと眺めてニヤニヤしたい場合はkindle fire(タブレット)の方がカラーですし見やすいですね(下写真参照)。タブレットの方もアカウントを紐づけしておけば、kindle paperwhiteでした操作は勝手にタブレットでも反映されます。このあたりはさすがに便利。

でもどちらも、実際に本棚に並ぶ魅力には勝てないな、と思っています。



kindle paperwhiteで購入書籍のリストを見るとこんな感じ。

 



kindle fire(タブレット)はこのように。

でも一番は本棚に並べたい!(しつこい)

 

②本によって工夫された装丁やデザインを楽しめない場合がある

kindleでは、ピンチアウトとピンチインで簡単に文字の大きさを変えられます。これは電子書籍の武器とも言えるわけですが、しかし本には何気ない装丁やデザインにも作り手の意図が込められていることも多いと思います。

例えばこちらのサイトでは、このようなこだわりが紹介されています。こういった視点も本の醍醐味!という方には電子書籍は大きなマイナスと言えるのではないでしょうか。しかし、こうやって教えて頂くと作られた方のこだわりの深さに気づかされます。


【4030紙らぼ】紙の研究所・紙情報サイト

2017年大賞作品『蜂蜜と遠雷』恩田陸著、その装丁に着目して「徹底解剖!」と題して紙屋的にマニアな目線であれこれと皆様に…



 

ちなみに管理人も以前少しだけですが、装丁について気づいたことに触れています心の余裕がある方はこちらもどうぞ

 

③人に貸せない

これは地味に痛かったです…。友人が遊びに来て、推しの小説でも貸そうかと思ったものの…。貸したい小説はkindleの中

管理人は本当に気に入った小説は本でも買うようにしているのですが、急いでは買わないので間に合わないケースが起こります。また、管理人的には買うに至らずとも「なんかこういう本ない?」と聞かれた時に、ぴったりの小説がkindleの中だったりすることもあります。

布教オタクの気がある管理人には、これで惜しい思いをすることが何度かありました…。

 

④一回読み終わった本を何気なく手に取るといったことが減る

本棚に入っている本は、ふとした時に手を伸ばしやすいものです。掃除の時とか、掃除の時とか…。まあ掃除の時に気が散ると言ってしまうとデメリットですが、久しぶりに好きな本をパラパラとめくってみるのも良いものです。

ですが、電子書籍だとそういった機会はぐっと減ります。わざわざ本の一覧をタップして、読んだのが以前のものであるほど深く遡らなければなりません(もちろんソート機能はありますが)。

何気なく目に入っているのと、わざわざタップするのでは目に触れる機会は大きく差が出ます。

本棚の本に吸い込まれるように手が伸び、ついつい読んで時間を奪われる。非効率なようにも見えますが、悪いものでもないと思います。

 

⑤狙ったページを探しづらい(一応対処法はあり)

紙の本の強みの一つに、『パラパラできる』というものがあると思います。なんともアホっぽい響きですが、馬鹿にできません『パラパラできる』こと。

なにせ、現在の技術では電子書籍がどうやってもマネできていないところですので。パラパラとめくって「あのシーンどこだっけ?」とか「あのイラストがあったところもう一回見たいな」とかできるのは大きな魅力と言えます。

kindleでは、検索機能がついているので目当ての単語やセリフが分かりさえすれば、むしろ『パラパラ』よりも早く見つかるかもしれません。ただ、うろ覚えだったりすると探す難易度は高くなります。

1枚ずつめくるのではなく、シークバーを使ってざっと探す機能はついていますが…『パラパラ』の方が強いな、とやはり思います。

 

⑥本屋さんで実物を見て選ぶという楽しみが無い

これは買ってから気づいたのですが…kindleで読書の大半を行うようになってから、本屋さんに行く回数がはっきり減りました

以前は待ち合わせの時間潰しなどはよく本屋さんに行っていたのですが、最近では、どうせ本屋さんに入っても買わないしな…。という考えが先に浮かんでしまい、あまり行かなくなってしまいました。

でもこんなことを言っておいて本当にワガママなんですが…本屋さんには無くなってほしくないんです! 次の記事はこの辺のことをテーマに書こうと思っていますのでここでは一旦置いておきますが、本屋さんから足が遠のいていることについては管理人自身反省です。

店頭で見るからこそ生まれる、予期せぬ魅力的な本との出会いというものもあるわけですから。電子書籍一択になってその機会が失われるのはもったいないと思います。

 

⑦欲しい本が電子書籍に対応していないことがある

最後はこれ。電子書籍に対応している作品はぐんぐん増えていることと思いますが、それでも全てをカバーするにはまだまだ時間がかかるでしょう。というか、全てなんて無理なんでしょう。

こんなことを言いつつ、欲しい本が対応していないなんてマニアックなジャンルでもない限りそうそうないだろう…と思っていたのですが。管理人も最近当たってしまいました。欲しいのに電子書籍化されていない本

平山夢明さんの、独白するユニバーサル横メルカトルが…電子書籍版に無い

なんでや、2007年にこのミステリーがすごい!の1位をとった作品やぞ!

実は管理人、当時読んだのですがそのインパクトが忘れられず…このたび再読しようと思ったのですがkindleでは買えませんでした。まあ結局、本で買いましたけどね。管理人的にはまあたまには本で買うのもいいな、ぐらいのものですが人によっては気になるところかもしれません。

 

 

管理人がハマった理由

なんだか紙の本のすばらしさの方がリードしているようにさえ見えますね…。管理人も実際のところ、自分の手でkindleを使うまでは紙の方が良いと思っていたのです。

では、なぜそこから電子書籍派へと転じたのでしょう。ここからは実際に触ってハマった理由を3点挙げました。

1つずつ見ていきましょう。

①とにかく端末が薄くて軽い

一番はとにかくこれです! 特に軽さ! それと片手で安定して持つことができることも大きいです。使ってみて分かったのですが、本当にこの些細な違いでも読書への集中しやすさに違いがあると感じました。

というのも、片手で安定する=どんな姿勢でも楽に持てます

座っていても横になっていても、うつ伏せ仰向け、片肘、立膝、喫茶店でコーヒーを飲みながらでも、電車の中でも狭い飛行機の中でも自由自在。

管理人は本体の裏側にスマホリングをつけているのですが、これによってさらに安定感が増しました。

意外と紙の本でよくあるのが、ふと持ち替えようとしたときにページがばらっとめくれてしまったり本が閉じてしまったりすること。電子書籍ではその心配はありません。その結果、目の前の文字にだけ集中できるのでより没入感を得られると感じています。

②読了までの残り時間(読書の進捗状況)が表示される

これは全く想定外。買うまでこの機能の存在を知らなかったですし、最初は使っていませんでした。

kindleには(他の電子書籍リーダーでもあるかもしれません)読んでいるページの下欄に、読了までの残り時間を表示させることができます。不要なら非表示にできますし、あるいは章ごとの読了時間に変えることもできます。



こんな感じでページの左下に表示されます(設定で消せます)

これが個人的にはヒットしました。ちょっとした移動時間や待ち時間に、「次の章まであと10分か…読んでしまえ」とか、「寝る前に最後まで読み切ろうと思ったけど、意外とまだ1時間あるらしい…また今度にしよう」など。けっこう参考になります。

どうやら読んでいる人の読むスピードから予想時間を算出しているようで、概ねこの推定通りの時間で読み終えられています。

③旅行や外出時の時間潰しはこれ1つでなんとかなる

タイトルの通り、本当になんとかなります。そりゃスマホがあれば時間潰しは困らない昨今かもしれませんが、でもスマホの電池を使いたくない時や電波が入りにくい場所などきっとあるはず。どこに行っても本を読みたいという本の虫様には、なお満足いただけることでしょう。

カバンの中に入れていても、感覚としては手のひらサイズのメモ帳ぐらいのものです。管理人は外出時はとりあえずカバンに入れているほどです。不慮の電車の遅延や友人の遅刻、歩き疲れてちょっとカフェへなどなど。どのシチュエーションでもサッと出して好きな本と出会えます。

 

 

意外な強み。子育て中ママの味方でもあった。

1歳のお子さんをもつお母さんが、本を読みたいけど読む時間が無いと嘆いていました。子どもが起きていれば目が離せないですし、寝ている間は電気が点けられないと。

そこに現れたのがkindleです。kindleは電子ペーパーを使っているとのことで、目の疲れは紙の本と同じぐらいにしか感じませんが、真っ暗の部屋でも読めるぐらいまで明度を上げることができました。

そして、kindleは不意に何かあった時でもすぐに中断・再開が可能です。子どもが置き出したので栞を挟む間もなく本を閉じることになり…読書再開時に煩わしい思いをする、なんていうことはありません。

何かと忙しい子育て中ママに、相性ピッタリなのかもしれません。

 

 

電子書籍で買うことは作家さんにとってもメリットがある?

さて、最後は電子書籍そのものの話とは少し逸れますが…。

本を買ってもらう作家さんにとっては、書店に並ぶ本と電子書籍のどちらを買ってもらうのが嬉しいのでしょうか?

管理人なりに調べてみたのですが、これは一長一短があるようです。

単純な一冊あたりの印税は、契約にもよりますが電子書籍の方が高いことが多いようです。材料や製本などのコストが紙の本より安くつくためのようですね。

ただ、本屋さんに並んでいる本が売れれば重版につながります。重版となれば著者には実売数ではなく本を刷った分のお金が入ります。さらに、店頭での扱いも大きくなれば連鎖的に売り上げアップにつながるという好循環が予想されますね。

電子書籍で本が売れていく姿は人の目に触れにくいですが、本屋さんで売れている本というのは店員さんにもお客さんの目線でも印象に残りやすく、口コミなどの広がりも期待できるかもしれません。

ただ、出版不況と言われるこの時代。確実に著者や出版社にお金が入る電子書籍というのは重要な仕組みではないかな、と管理人は思います。同じワンクリックでamazonで買うにしても、古本を買うより電子書籍の方が出版業界全体を応援するためには良いのではないでしょうか。古本で買っても著者は1円も得しませんからね…。あ、ハナから新刊で本を買われる方は素晴らしいと思います。管理人も、本当に気に入った本はできるだけ新刊で、それも店頭で買うようにしたいと思います。

 

 

まとめ

  • 電子書籍でも紙の本でも、読書は楽しい!