その中で速筆・平均・遅筆の定義について考えてみたところ。管理人はみごとに遅筆ど真ん中でした。
これはいかんかも…ということで、ここでは自戒の念も込めて執筆スピードのアップについて考えてみたいと思います。
目次
この記事の見どころ
書く人- 書くスタイルは人それぞれですが、より速く書けるならそれに越したことはないはず。改めて、速く書ける方法がないか考えてみました。
- かの大作家、スティーヴン・キング氏のエピソードをいくつかご紹介しています。数々の名作がどのように生み出されているのか、少し触れてみてはいかがでしょうか。
書くスピードが変わると完成時間にどれだけ影響があるのか
執筆ペースの違いで、完成までの所要時間はどれぐらい変わるのでしょうか。小説を一冊書くにはどれぐらいの時間が必要なのか? ~結論編~の記事のおさらいとなりますが、仮に10万字の小説を書き上げるとした場合、それぞれの速度の概算は下記のようになりました。
速筆の方 10万字÷3000字=約33時間
平均的な方10万字÷2000字=約50時間
遅筆の方 10万字÷1200字=約83時間
いきなり速筆までステップアップとはいかなくとも、平均に乗るだけで30時間短縮できる…これは大きな違いですね。遅筆の方が2本小説を仕上げる間に、平均速度の方は3本仕上げられる計算です。
速く書く方法とは
せっかく執筆スピードに着目してみたので、どうすれば書くスピードを上げられるかということについても考えてみました。と言っても、管理人は人にアドバイスをする立場にありません。気になる方は検索をしてみると速度を上げる方法について取り上げられたサイトがたくさん出てきますので、調べてみると参考にしてみるのもいいですね。
ここでは管理人が、あくまで経験の中で思う速く書けるようになるための方法を挙げてみたいと思います。
方法を考えるためにはまず原因検索を…ということで、まずは管理人が思い当たるスピードが上がらない原因を挙げてみると…
- プロット(設定)の練りこみ不足
- 誘惑に負けている
- 書く経験値の不足
対策① プロットの練りこみ不足の対策
どうして書けないか、自分の姿を振り返った時に、シーンごとにいちいち筆が止まってしまうという点が最初に浮かびました。このシーンではどこから始まって、どこまで書いたら次のシーンへ移行するのか。書く直前までは思い浮かんでいるつもりでも、いざ書き始めると迷うことがたくさん出てきてしまうのです。
あくまで管理人の話ですが、自分も同じだ! と思われた方もいるんではないでしょうか。
一つ一つの行程でいちいち考えてしまうのは、設計図ナシで家を建てようとしているのと同じようなことかもしれません。柱や床の素材を切ってみながら、どうやってつなげよう…と考えるやり方は当然効率が悪いですし、完成したものも歪んでしまう可能性が多分にあります。下手したら完成しないかも…。
家では設計図ですが、小説の場合はプロットということになります。作り方は人それぞれのようですが、共通しているのは小説のあらすじ、起承転結を書き連ねたもの、といったところでしょうか。
プロットが練りこまれており、いざ執筆する時に迷う必要もないレベルのものであれば、それは書くスピードも速くなりそうです。
というわけで、これに対する回答はプロットを練りこむ…というなんとも面白みのない結論になってしまいそうです。ですが、結論を出す前に考えたいことが1つ。
実は、プロットを書かない作家さんというのも大勢いるという事実です。これはアマチュア作家さんでも、プロの商業作家さんでも同じ。
その1例として、かの超大御所スティーヴン・キングもプロットを書かないスタイルをとっていたそうです。説明するのもなんですが、映画にもなったシャイニングやグリーンマイル、ショーシャンクの空になどを書いた世界的大作家さんですね。
スティーヴン・キングは「構成を練ることと、作品の流れを自然に任せることはとうてい両立しない」と論じたプロット反対派だったようです。なるほど、キングほどのレベルになれば作品の流れに任せながらも、ドラマチックな展開を完遂させられるのでしょう。
切りすぎてしまった窓枠も、木造の家なのに紛れ込んだレンガの素材も、キングにとっては唯一無二の家を作るチャンスとなるのかもしれません。
同じレベルで語る気は毛頭ありませんが管理人も、プロットをがちがちに固めない方が面白い展開になると感じます。
しかし、今回のテーマである『速く書くためには?』という疑問に対しては、プロットを練るという答えが有力そうです。プロットが無くても速く書けるという方は、ひとつの才能だと思うので存分に発揮して頂けるといいですが…。
そうでない管理人は、書く前にそのシーンの大枠を今までよりも具体的に詰めてみようと思いました。そうして試行錯誤しながら、自分にあったスタイルを見つけられると強みになりますね。
対策② 誘惑に負けてしまうことへの対策
「本当に世の中の誘惑は多すぎて書けない!」(ハズキルーペ風)スマホ、ゲーム、テレビ、漫画、etc,etc,etc,etc,etc…自分の部屋にこもって執筆するというだけでいくらでも誘惑は存在ます。それに抗う対策は…
根性だ! 根性で書き続けるんだ!
…と、いつの日かの記事で出てきたアイアンマンが申しています。いやいや、作家志望でこの筋肉は異端すぎるでしょ。もう少し親近感がわく感じの見た目の人に聞いてみましょう。
執筆専用ルームを作ればいいじゃない
と、一度は思ったのですが。実はこれ、意外とマジメに対策として言われている案なんですよね。管理人はこれまでに何冊か小説の書き方ガイド的な本を読んできたのですが、執筆専用ルームを奨励している本は一冊ではありませんでした。
例として一つの記述を挙げると、
『まず書斎を作ること。部屋がなければパーティションを張り巡らせ、家族がテレビを見るときはイヤフォンを使ってもらうなどでもいいでしょう』『書斎のスペースを用意したら、デスクと椅子を用意してください』と、執筆スペース確保を真剣に論じています。
そりゃそのスペース、あれば欲しいですが…激せまワンルームでソファーで膝を丸めてこの記事を書いている管理人はどうしたらいいのでしょう。パーティションを張り巡らせたら多分二度と動かせなくなるのですが。
ともかく、執筆部屋を用意できるのであれば、誘惑を断ち切ることはできそうです。その部屋に、執筆に必要なもの以外置かなければいいのですから。確かに1部屋用意すれば、そこに行く以上はスマホを持ち込まないという決意もできそうです。
用意さえできれば、執筆部屋のメリットはありそうですね。
では管理人も含め、用意できない人々はどうすればいいかというと…管理人は家の外に出ますね。喫茶店かネカフェに行くと、随分誘惑からは切り離されます。あるいは自宅で根性!
対策③ 書く経験値不足への対策
最後はこれ。やはり、書き慣れというのも必要なのでしょう。実践に勝る経験なし、という言葉が身に沁みます。管理人は15年ぶりに小説を書いているわけですが、やはりブランク明け直後は今よりもさらに書くスピードは遅かったです。ひとまず書いてみて、こんな感じでいいのかな? と世の作家さんたちの本を読むとそれまでとはまた違った気づきがあるはずです。そしてまた書いてみて…と繰り返すうちに、自ずとスピードもついてくるのでしょう。と、信じたい。
上でも出た大作家スティーヴン・キングは、外出している時以外は365日毎日書くのだそうです。それも毎回、400字詰め原稿用紙12枚程度書くまでは止めないそうな。もちろん執筆以外にも多忙なわけですし、常に新刊を読み続ける読書家でもあります。
当然、専業作家とアマチュアではかけられる時間にも大きな差があるわけですが、何はともあれまずは書く、という姿勢は重要なのでしょうね。確かにそこまで書き続けたら、ある程度まで質も速度も上がっていくことでしょう。一定レベルから先は、センスであったり努力の仕方であったりが差を生みそうですが。
まとめ
- 本当は他にもタイムマネジメントが…とかいろいろ考えたのですが、結局小手先の話よりも書いてみることが大切だと改めて思い知らされました。
- 速く書けるにこしたことは無いですが、人と比べても仕方ないのも事実。ゆっくりでもより質を高めて書くという考え方もあるでしょうし、これも自分らしいスタイルが重要と言えそうです。
リンク