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小説指南書は必要なのか? 小説の書き方本のタイプを5種類に分けて考えてみた

作家指南書というものが世の中にはたくさんあります。

「本を書きたい人のための〇〇講座!」とか「新人賞をとるための100の方法」とか、今ぱっと思いつきであげたタイトルですが、確かに見かけたことがある、という方も多いのではないでしょうか。

ためしにAmazonで執筆や小説の書き方などで検索してみると出てくる出てくる…

管理人もこれまで6冊ほどの指南書を読んできました。今日はそこから得た、指南書の活用法や必要性について考えていきたいと思います。

 

この記事の見どころ

書く人
  • 小説の書き方本は必要か不要か。たくさん読んだ方がいいのか。考えてみましょう。
  • 一口に指南書といってもけっこう種類があるもんです。ざっとタイプ別にご紹介。
 

読む人
  • 大沢在昌さんや貴志祐介さんら、人気作家さんが出した指南書というものもあります。あの作品の裏話など聞けて、読書好きにも興味深い内容となっているものが多いですよ。

 

いきなり結論。作家指南書はサプリメントのようなもの

先に管理人的答えをいってしまうと、

1冊は読んでおくといい。2冊目以降は興味があれば!

となります。管理人が思うに、作家指南書はサプリメントのようなものです。特効薬ではありません。たくさん読めば作家になれる! というものでもないと思います。

ほら、サプリメントの注意書きによく書いてあるじゃないですか。

「本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません」と。

指南書も同様です。読めばすべてが解決するわけではありません。ただ、サプリと違って本の良いところは排泄されないところ!

きちんとかみ砕いて吸収できれば、一生モノのスキルになります。

当サイトも含め、ネットで検索すれば小説の書き方なんてたくさん出てくる…そう思われる方も多いかもしれません。

ですが、やはり一冊の本になっているということは強みです。困ったときにパラパラとめくって参照できる、心強い参考書ともいえます。

一冊も読んだことがないという方は、一冊読んで手元に置いておくことをオススメします。

だいたい初めて書くときというのは、いろいろなことに悩みます。

セリフはこれでいいのか、地の文はどうやって書くのか、プロットってどうやって作るのか…指南書を探せば初心者が引っかかる要素にはおおよそ答えてくれますので。

悩んでいるヒマがあるなら調べて先に進んだ方がいいです。

興味がある方は二冊目、三冊目と読むものアリでしょう。本が違えば新たな視点が入ってくることも多くあります。

ただ、管理人は一冊読んで最低限を吸収してしまったら、あとは書く方に時間を割いた方がいいかなと思いました。一番重要な、ベースのところは大きく変わりませんので。

同じ読むにしても、ほかの人が書いた作品を読む方がよほど得ることが多いと考えます

 

指南書にはどんなものがある?

指南書といっても、実際にはかなり広い世界です。管理人的に大まかにジャンル分けしてみました。

※ イメージしやすいようそれぞれ一冊ずつ例もあげていますが、すみません管理人未読のものも多いです。

初めて書く人・経験が浅い人向け、入門書編

まずはここから読むといい…というか、管理人はこれだけ読めばいいのではないかと思っています。

すでに小説を書き上げたことがあるという方も、一度読んでみるといいのではないでしょうか。0と1では大きな違いがありますので。

ただ、安定して新人賞の一次選考を通過できていたり、投稿サイトで辛辣なコメントを受けることはないぐらいのレベルの方であれば、読まなくてOKかもしれません。

どの入門書でも、構想からプロットの書き方、起承転結のつけ方、描写、推敲、新人賞への送り方など…ひととおりのことは触れられています。逆にいうと、どれか一冊の入門書でも読めば十分です。

たとえばこんな本



 

より狭いテーマを追求、各論編

小説の書き方と一口にいってもかなり深掘りすることができます。

上の入門書の話では構想、プロット、描写、推敲…などとキーワードをあげましたが、それぞれのテーマだって本一冊分語ることがある!

というわけで、各論ごとの指南書もあるわけですね。これに関しては、管理人は必須とは考えません

創作は最低限のベースさえあれば、あとは自由な世界ですしね。習うより慣れよ、の精神も大事だと思います。

ただ、自分が興味をもつテーマのものがあれば読んでみるのもいいと思います。

自分の弱点を補ったり、ウリにしたいところをより伸ばしたり…うまく使えばより強力なスーパーサプリになるかも!

たとえばこんな本



 

有名作家の書き方、考え方を学ぶ編

売れっ子の作家さんが、自らの経験をもとに書いた指南書というのも多く出ています。有名なものでは貴志祐介さんや大沢在昌さんの指南書は、こういった話題のときに引き合いに出されることも多いものです。

こうしたタイプの本は、なんといっても説得力があるのが魅力ではないでしょうか。同じ学ぶなら、作家として実際に成功している人から学びたい…という気持ちはわかります。

ただ、作家さんが書いた本ではデメリットもあります。
  • 本人の経験にもとづくところが主なので、得意ジャンルの話などに偏りがち
  • よくも悪くも、作家さんの体験談などに話が逸れることがある
  • 持論・精神論に偏る本もある
といったところでしょうか。編集の方が書いた小説指南書なども多くありますが、そちらはたくさんの作家、あるいは作家志望者を見てきただけあって、普遍的なことが分かりやすく書かれたものが多いです。

有名作家さんの指南書では、少しクセがあるものも混ざるため、レビューや内容をよく見て選ぶのがよさそうです。

また、もし自分が好きな作家さんが指南書を出していたら、これはラッキーですね。

創作に対する考え方が近い可能性も高く、出てくる文章例や執筆裏話などもニヤリとすることがあるでしょう。

その場合は内容もよく入るでしょうし、積極的に読んでみることをオススメします。

たとえばこんな本



 

他職種の視点も含む、シナリオ指南編

書き方のテクニックなど学ぶことはたくさんありますが、一番忘れてはならないことがあると思います。

それはストーリーの面白さ。小説の主役は、やはり物語。どんなに美しい文章が書けても、そこに感情移入できるシナリオやオリジナリティがないと読み手の対象を狭めてしまいます。

シナリオと考えた場合、小説家以外にも生業としている方はたくさんおられます。そうした方の書いた、シナリオ指南というのもまた得るものがありそうです。

↓こちらは管理人も持っている本。

ただ、ぶっちゃけこの本は指南書としてはイマイチ…インタビュー集って感じで、技術論を学ぶというよりも、それぞれの脚本家さんの哲学が書かれているというか。
ですが読み物としては面白く読めました。ちょうど管理人が好きな脚本家さんが多かったということもあり。実際に映画で使われた台本、元となったプロットの写真なども興味深かったです。
この本以外でも脚本術と名のつく本は、小説の指南書とはまた違った視点を与えてくれます。
強くオススメはしませんが、ちょっと気分転換をしたい時などにも読んでみるといいかもしれません。


 

もっと文学として深める・掘り下げて考える編

最後はこちら。入門書というより、すでに一本ぐらいは書き上げたことがある方向けです。

管理人が読んだ本では↓が該当するかなと思いました。かなり以前に読んだものですが…難しかったw

ですが、初心者向けの本とは内容が被らないので新鮮でした。より分析的に考えたい方、文学的に考えたい方には合うかもしれません。



 

管理人的、ためになった本

さて、いろいろと紹介してきましたが管理人が一番ためになった本はというと…実は15年ほど前に初めて読んだ指南書である、若桜木さんのこの本だったと思うのですが。

Amazonでレビューがボロカスに書かれていて、不安になってきたのでした。正直、15年も前なので記憶もあやふやですしね。てか、1円て! これを買って下さる人がいたら当ブログには何円入るんだろう…。

ま、まあ…レビューはリンチ状態でも、読みやすくてためになって記憶はあります。
それだけ初心者にとって最初の一冊は大事ということで。強引にまとめ!


 

まとめ

  • 管理人的には、指南書は一冊読めば十分。あとはお好みで。
  • 習うより慣れろの精神も大事だと思います。
ではでは、最後まで読んで下さりありがとうございました!@雪が降っていると思ったらコバエだった管理人kei