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【小説以外からも学ぼう】魅力的なストーリーのゲームソフト④<伏線回収、どんでん返し編>5選

ストーリー構成を学ぶ教材は、なにも小説だけじゃなくていいじゃないか。という発想から始まったこのシリーズ。元記事はこちら⇒ 作家になるには読書は必須条件? 読書嫌いで小説を書くのは無謀なのか

さて今回、PART④にて取り上げるのは伏線回収とどんでん返しが優れているゲームソフト5本!

この分野についてはある意味、小説以上に学ぶことが多いかもしれません。

それぐらい、緻密な構成、多様な角度からの伏線、そしてキモとなる結末について、優れた作品が数多くあります。

 

PART①切ない編についてはこちらから

PART②王道編についてはこちらから

PART③ユニーク、シュール編についてはこちらから

 

今回は伏線回収、どんでん返しが学べる作品としてこの5本をご紹介!どれも単純に全部面白い…。
  • ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期 (PS4、PSVita、Windows)
  • STEINS;GATE シュタインズ・ゲート (XB360、PC、PSP、iOS、PS3、PSVita、PS4、Switch)
  • レイジングループ ( iOS、Android、PS Vita、PS4、Switch、PC)
  •  HEAVY RAIN 心の軋むとき (PS3、PS4、Windows)
  • ファイナルファンタジー10 (PS2、PS3、PSVita、PS4、Switch、Xbox One、Windows )
 

こうしてみると今回のラインナップはさまざまなハードに移植されている作品ばかりですね。

アドベンチャーが多いため、そもそも移植しやすいということもあるかもしれませんが、優れたストーリーの作品は長く愛されるということの裏付けのようにも感じます。

ちなみにEVER17というゲームの伏線回収がヤバイと聞いて、隙を見つけてちょこちょこプレイしていますがなかなか進まず…。この記事に載せるのは断念。

 

 

このシリーズの概要

  • 各テーマに沿って計10編ほどを予定。若干タイトルが被るものもありますが、大体計40本弱をご紹介の予定。ちなみに同じタイトルでも別テーマで出た場合は、また違った角度から学びポイントを紹介したいと思います。
  • 基本的に管理人がクリアしたことがある作品から選びます(ごく一部例外あり)。プレステ系列の作品が中心になってしまいますがご容赦下さい。
  • ストーリーを全部説明しちゃっても面白くないので、ネタバレは無しでいきます。
では以下より、早速各作品についてご紹介!

 

ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期 (PS4、PSVita、Windows)

最初にご紹介するのはこちら。伏線回収&どんでん返し編となるとダンガンロンパシリーズは全作入れてもいいぐらいです。ですが、ここはなんとか1本に絞ろう…ということで3作目となる本作を挙げました。

ダンガンロンパというシリーズ自体が衝撃の展開の連続なわけですが、管理人にとってこの3作目の衝撃は、映画や小説など他のメディアを含めても勝るものがないほどのものでした…。

 

ストーリー概要

16人の高校生が閉じ込められ、学園から脱出(卒業)できるのは誰かを殺し、学級裁判と呼ばれる推理合戦を乗り切った者のみという設定がおなじみの本シリーズ。

いわゆるデスゲームものですが、その一言で片づけるにはもったいなさすぎる魅力にあふれています。

誰が味方で誰が敵なのか。悲惨なコロシアイを仕向けている黒幕は誰なのか。通常のデスゲームものであればこのあたりが焦点となりますが、本作はそれだけではありません。

登場人物1人1人の行動に目的があり、裏があり、衝撃の真実があります。

序盤からすごい展開ですが、特に終盤のある章ではいい歳して徹夜でプレイしてしまいました…先が気になりすぎて。

他では味わえない衝撃と切なさが、本作には詰め込まれています。

 

 

管理人的感想

実は管理人、購入時はネットのレビューが賛否両論だったこともありあまり気乗りしていない状態で始めました。

ところが。計6章で構成されている本作ですが、序盤からどんでん返しの連続なのでグイグイ惹きつけられあっという間にクリアしてしまいました。

且つ展開がきめ細かであり、16人全員が活きたキャラクターとして描かれています。自然と感情移入でき、学級裁判では手に汗握ることに。

そして終盤、怒涛の伏線回収とどんでん返し。

ネットのレビューが賛否両論だからと手に取ることを迷っている方。これは一度、自分でプレイして判断した方がいいと思います。

レビューだけ見て素通りするのはあまりにもったいない作品ですよ。

 

学びポイント
  • 裏の裏の裏の裏まで予想が裏切られる展開。
  • 秀逸なミスリード。
  • 強烈なキャラクターだからこそできる、常軌を逸した物語がある。
  • どんでん返しは何回あったっていいものはいい。


 

STEINS;GATE シュタインズ・ゲート (XB360、PC、PSP、iOS、PS3、PSVita、PS4、Switch)

伏線回収が秀逸なゲーム、といってこの作品を外すのは無理があるでしょう。

ネット界隈で伏線が、伏線がと言われるようになったのってこの作品からじゃないかと思うほどです。

 

ストーリー概要

2010年の秋葉原を舞台に、過去を改変する方法を見つけた発明サークル「未来ガジェット研究所」は徐々に巨大な陰謀に巻き込まれていく。

ジャンルとしてはタイムリープものといえますが、この作品のすごいところの1つにとことん練りこまれた設定が挙げられます。

いってみればタイムマシンに近いものを秋葉原の怪しいサークルが作り上げてしまうわけですが、そんなわけないじゃん…と一歩間違うと荒唐無稽になってしまいそうな設定です。

ところが本作では、ストーリーの発端である、偶然が重なって過去へメールを送れるようになるまでの経緯が非常にリアル。

そこに絡んでくる、現実に世間を騒がせたジョン・タイターという自称タイムトラベラーの存在。

もしかしたら本当にありえるかも…と思わされます。そして過去の改変による影響が、自分たちの想像をはるかに超えた影響を世界にもたらしていく…

とんどもないことに首をつっこんでしまった感、それをなんとか解決しようと孤軍奮闘する主人公の姿に思わず前のめりでプレイすることに。

張り巡らされた伏線が一気に解放される最終盤の展開とカタルシスは、今もあらゆるアドベンチャーゲームで1位(ファミ通1234号で行われた読者が選ぶオールタイムベストにて、ADV部門1位)と語り継がれています。

 

管理人的感想

とにかくすごいストーリーですよね(語彙力)。アニメなども含め、広く高評価を受けているのは当然ともいえるレベル。

管理人は正直、ギャルゲーのようなパートがダルく感じてしまうところはあったのですが、それも全ては収束するラストのために必要だったもの。

とりあえず、途中でダレてもまずは進めよう!最後までいけば全部浄化されるから!そんな作品。

特に、今回の記事のテーマである伏線回収という点ではよく引き合いに出されます。伊坂幸太郎さんともまた違う、壮大なSFの世界観の中での伏線回収に注目です。

 

 

学びポイント
  • やはりラストの展開は大事。伏線のために費やした道中を、一気に回収する展開は読後の印象を大きく持ち上げる。
  • お手本通りともいえる、何気ない描写の中に忍ばせられた伏線の数々。
  • 序盤とクリア後ではガラッと登場人物への印象が変わる、展開の大きさ。
 

 

レイジングループ ( iOS、Android、PS Vita、PS4、Switch、PC)

お次はこちら、これもアドベンチャーゲームの名作、レイジングループです。

元は携帯向けのアプリから始まった本作ですが、その質の高いストーリーが口コミを呼び、徐々に家庭用ゲームやPCへと移植が広がっていきました。

そしてなんと! 2019年12月には英語版がアメリカとヨーロッパで発売されました。

祝、海外進出!

ケムコさんは母体が広島ということで、広島出身の管理人は陰ながら応援していたりします。このご時世に派手な宣伝を行わないで、ついに海外まで届きつつあるというのは快挙といえることでしょう。

 

ストーリー概要

皆さんは人狼ゲームというものをご存知でしょうか?

本来は対面で行うゲームであり、テーブルゲーム好きの管理人もよく仲間内でやっています。使うものは己の洞察力とトーク力(役職を決めるためにカードを使ったりしますが)。

平和な村に紛れ込んだ、人の姿をした殺人鬼「人狼」を探し当てるというもの。何年か前に話題になり、テレビ番組にもなったりしたものです。

この村人vs人狼という構図をデスゲームに落とし込んだらどうだ…ということで、一時期はこのルールのまま殺し合いをさせられるような映画や小説、漫画が乱発したミニブームの時代がありました。



↑のような作品が、今でもTSUTAYAのホラーコーナーに行くとたくさんあります。ちなみに管理人はこの第一作だけ見たことがありますが、意外と若手俳優さんたちの演技のレベルが高くて面白かったと記憶。

そしてこのレイジングループも、人狼ゲームをモチーフにしたデスゲーム、なわけですがそれだけでは終わらないオリジナリティが。

なんと、主人公は殺されてもループして生き返ることができるのです。そしてこのループこそが、本作をただのデスゲームで終わらせない、衝撃的な真実へと導いてくれる仕掛けとなっているのです。

 

 

管理人的感想

シュタインズ・ゲートもダンガンロンパもクリアして、最近面白いストーリーのゲームに出会っていなあ…というころに手に取ったのが本作。

序盤でこそ、低予算ソフトゆえのビジュアルの物足りなさに微妙な印象だったものの…なんのなんの。使い古された言葉ですが、謎が謎を呼ぶストーリーはこれまた徹夜必至でした。

殺し合いやループといった理不尽な要素を、オカルトだけで片づけずに徹底的に謎解きに落とし込んだ展開も好好印象でした。

多少強引なところもあったとは思いましたが、広げた風呂敷をほとんど回収しきったのは見習いたいところです。

 

 

学びポイント

  • 伏線を伏線のまま放置しない。簡単なようで難しいが、描き切ることで本作のような高い評価の作品が生まれる。
  • 序盤から散りばめられていた伏線の数々。中には「たしかにおかしい!」と2周目で見ると明らかなほど大胆なものも。大胆ゆえに、気づいたときが爽快。


 

 

HEAVY RAIN 心の軋むとき (PS3、PS4、Windows)

最近ではDetroit Become Human (デトロイトビカムヒューマン)のヒットが記憶に新しい、クアンティック・ドリーム社がPS3で出したHEAVY RAIN(ヘビーレイン)。

リマスター版が発売され、PS4でも遊ぶことが可能です。

管理人としてはDetroit Become Humanよりも好きな本作。そのどんでん返しは見事であり、今回ご紹介した作品の中でも個人的「やられた!」ランキングではトップです。

 

ストーリー概要

折り紙殺人鬼。10歳前後の少年を拉致して殺害し、死体はいずれも手に折り紙を持たせているという手口で怖れられている連続殺人鬼です。

息子を拉致された主人公イーサンを中心に、4人の異なる視点からこの事件の謎を追い求めます。

 

 

管理人的感想

この作品はタイトル通り、心が軋みまくりましたね…。折り紙殺人鬼は拉致した子どもの父親に、試練と称して理不尽な取引を仕掛けてくるわけですがこれが辛い。

このゲーム、選択肢で行動を選ぶような旧来のアドベンチャーゲームと違い、キャラクターをどう操作したかで展開が変わっていくわけですが。

それゆえ選択肢が無限にあるように感じられ、その中からどういった選択をするか、まさしく自分で選んでいる感覚なんですよね。

息子の居場所の手がかりを得るためには自分の手を切り落とせだとか、理不尽極まりないことを言ってくる。

たかがゲームの中、と侮るなかれ。自然とイーサンに感情移入して、重すぎる選択の数々を迫られます。だからこそ、徐々に明かされていく事件の真相から目が離せません。

結末に向かうまでの時点で十分夢中だったのに、最後にあの結末。これぞどんでん返し!と誰もが納得するラストが待っています。

 

 

学びポイント

  • その結末はシンプルに予想外。気持ちよく裏切られるとはまさにこのこと。
  • 複数の視点が収束していく様は、うまく使えるとサスペンスを盛り上げる王道ともいえる武器になる。
 

 

ファイナルファンタジー10 (PS2、PS3、PSVita、PS4、Switch、Xbox One、Windows )

国民的人気RPGであるファイナルファンタジーシリーズの中でも、高い人気を誇る10を最後に挙げたいと思います。

王道冒険活劇と見せかけて、実は…。

 

ストーリー概要

異世界に流れ着いた主人公が、世界を救うための旅をしている姫に同行し、元の世界に戻る方法を探す。

一言でいってしまうとなんとも王道で、使い古されたような設定。

ですがファイナルファンタジー10は、王道のすごみを堪能させてくれ、さらにそれだけで終わらないどんでん返しで大きな衝撃をもたらします。

2周目をプレイすると伏線の多さにため息が出ます。そして、何気ないセリフが響く響く。

ファイナルファンタジーシリーズというだけでプレイヤーのハードルは極限まで高くなるわけですが、10は見事に飛び越え、今でもファンから愛される作品となっています。

 

管理人的感想

発売当時は中学生でした。ゲーム画面が動くところを初めて見たのはなんとトゥナイト2(笑)

今の人は分からないかもですね…当時はエロに寛容な時代で、23時代でもやたら画面に肌色がよく映る番組がちょこちょこあったんですよ。

中でも特に肌色率がダントツ高かったのがトゥナイト2でした。親に気づかれないようにトゥナイト2が見れた翌日には、男子内でちょっとした自慢にできるほど。

なつかしさのあまり話が逸れまくりました(笑)

PS2自体が衝撃だったあのころ、ムービーの水の表現があまりに美しくて「これもう実写やん!」と大興奮したものです。

今思うと全然実写じゃないのは、懐かしゲームあるあるですね。

早速発売日早々に買ってプレイするわけですが、男子中学生だった当時はちょっとだけファイナルファンタジー10がやりづらかった。

テレビCMではティーダとユウナのキスシーンがしつこいほど流され、「世界一ピュアなキス」と中学生には気恥ずかしいキャッチフレーズが世間に浸透していました。

思春期まっさかりな管理人は、「別にキスなんて興味ねーし」というよく分からない意地を張り、できるだけ冷めた目でティーダとユウナたち一行の旅を見守ったものです。

だから、まさか自分がエンディングで泣くとは思わなかった。

なんだよあのどんでん返し…あんなんズルいやん。ファイナルファンタジーでそんな展開になると思わないやん。

なんか、キスシーン推しなのがもったいないとすら感じた中学時代。世界一ピュアなキスじゃねえよ。

管理人なら、アーロンの「これはお前の物語だ」をキャッチフレーズにする。絶対に。

 

 

学びポイント

  • 伏線がありそう…というあからさまなミステリー風もいいが、思わぬところから飛び出す真実はなお強烈。
  • 2周目になって意味が深まるセリフはカッコいい。

まとめ

以上、伏線回収、どんでん返しに優れたゲームソフト5作品でした!

いずれも衝撃度の高い名作ばかり…もちろん、キャラクターを操作するというゲームならではの要素もあっての感情移入となるわけですが、それでもストーリーを考えるうえで学ぶ点は多いはず。

特に自分が好きな作品というものは自分の中に噛み砕き、吸収しやすいかと思います。

これら5本はプレイした人を魅了するものばかり。楽しみながらプレイし、ストーリーのお手本をもらうという一石二鳥が期待できますね。

 

本日の記事は以上です。最後まで読んで下さりありがとうございました!@トゥナイト3はいつ始まるんだろうと待ち続ける管理人kei