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【ネタばれ無しレビュー】屍人荘の殺人/今村昌弘 <近日映画公開予定、好みは分かれそうな斬新ミステリー>

屍人荘の殺人/今村昌弘 2017年10月12日発売

 

この小説を一言で紹介するなら…
意外な組み合わせでスリルと驚き2倍!誰も書いたことのなかった〇〇〇サバイバル×本格ミステリー
 となりました。

この小説が合いそうなのはこんな人

  • 既存の枠にとらわれない、新感覚のミステリーが読みたい!
  • 細かい心理描写? 人間ドラマ? そんなことよりとにかくハラハラドキドキしたい!ページをめくる手が止まらなくなりたい!
  • お手軽なノリでしっかりしたミステリーを読みたい!
 

こんな人にはこの小説は合わないかも…

  • ラノベのような軽い文章や登場人物が苦手…
  • ミステリーはこうあるべき! とこだわりがある
  • 非現実的な設定はノーサンキュー
 

管理人レビュー

では管理人が読んだ感想に入っていきます。

 

ミステリーに非現実的な設定はアリ? ナシ?

実はこの本、上の一言フレーズでも伏字を使っていますが、過去のミステリーにはなかった設定が組み込まれています。だんだん有名にもなってきてしまっていますが、物語の根幹に触れるところなので頑張って伏せたままレビューします。

この本を楽しめるかどうかは、まずこの非現実的で別ジャンルのような設定を受け入れられるかが一つのポイントとなると思います。

管理人としては…この設定はアリでした!

抵抗感さえないのであれば、この設定は物語を終始四方八方から揺さぶってくれる良質な舞台となっていると思いました。

加えて、トリックの謎とうまく絡んでいて先を読みたいと思わせてくれます。

反対に、これが受け入れられないと終始モヤモヤしながら読むことになるかも…。この設定を除いた時には、下記のような気になる点もあってどうしても評価が下がってしまいかねません。

 

ライトで分かりやすい人物像。人によっては軽すぎると感じるかも?

管理人は正直、登場人物たちのノリには違和感が残りました。

別に重たい世界観や人物造形が正解というわけではないと思いますが、場面に合わない言動ややたら主人公を気に入っているヒロイン、こんな漫画的な高校生いるかな?というキャラクター。

おかげで登場人物の特徴が掴みやすく、物語のテンポもいいのですが緊迫感が冷めてしま気も

死体が発見された横で、ヒロインのおっぱいが当たってリアクションしている主人公…そのノリ必要?

 

ラストはしっかりどんでん返しあり!読み返してみると伏線も面白い

ネガティブなことも挙げましたが、ミステリーはやっぱり終盤の展開が肝!

そういった点でこの作品、しっかり予想を裏切ってくれました!

事件自体のトリックも舞台を活かしていて面白いのですが、さらに加えてもうひと捻り。最後の最後まで楽しませようという作者のサービス精神を感じました。

あの設定さえ気にならなければ、そもそものミステリーとして高いレベルでまとめられた作品と感じました。次の作品も読んでみたいと思いましたよ!

 

管理人的お気に入り度 8/10点

最後に一言:映画も見に行きたい



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