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第34回小説すばる新人賞に応募しました! & 夏以降狙い目のエンタメ系新人賞公募、新設の賞4選を解説!

お久しぶりです。若干記事の書き方を忘れるぐらい更新から離れておりました。

なにせ、タイトル通り第34回小説すばる新人賞に応募するため原稿を書き続けておりましたので。

つい先日の3月31日が〆切ゆえ、ぎりぎりまで推敲作業をしていた次第です。

 

今回の記事では簡単に小説すばる新人賞についてのご紹介と、夏以降〆切のものを中心に、各エンタメ系新人賞について特色をご紹介していきたいと思います。

 

小説すばる新人賞とは

まず簡単に、今回応募した小説すばる新人賞について触れておきたいと思います!

ざっと概要
  1. ジャンル不問のエンターテインメント小説
  2. 400字詰め200~500枚以内
  3. 賞金200万円&書籍化(過去の実績より)
  4. 〆切は毎年3月31日
  5. 選考委員は阿刀田高さん、五木寛之さん、北方謙三さん、宮部みゆきさん、村山由佳さん
  6. 近年では朝井リョウさんが本賞をきっかけにデビューするなど定期的に売れっ子作家さんを輩出している
 

と超簡単にまとめるとこんなところ。

すばる文学賞が同時期にあるため混同されることがありますが、すばる文学賞は純文学系の新人賞となりますので対象ジャンルが一番大きな違いです。

 

余談ですが、↓の小説すばる新人賞のリンク、すでに2022年の募集が始まっていました…2021年の〆切が終わったばかりだというのに。

すでに来年の戦いは始まっているのですね。恐ろしや。



 

 

次に狙うべき賞は…

さて、次はなんの賞に送ろうか…とスケジュールを立てたいわけですが、秋以降はエンタメ系文学賞の公募が一気に減ります

ミステリーやホラー、短編はまだしも長編エンタメとなると非常に数が少なくなるんです。春~夏ぐらいまでの充実度合いとは雲泥の差。

執筆スピードは個人差が大きいものですが、管理人自身としては本業もありますし遅筆ですので半年に一冊が現実的かな…という感覚。

ですが、世の中にはもっと早く書ける方もたくさんいらっしゃると思いますので! ここでは比較的近い時期のものも含め、ジャンルや募集要項が近い新人賞を4つほどご紹介していきたいと思います!

 

 

第1回 次世代作家 文芸賞

さて、いきなり新設の賞からご紹介です!

この本が売れづらいご時世に、新設して下さるという時点でありがてえですね。それではまずはサクッと概要を。

ざっと概要
  1. ジャンル不問。一般エンタメからライトノベル、コミカライズ原作もOK
  2. 400字詰め300~600枚以内
  3. 賞金30万円&書籍化 全国のTSUTAYAで大々的に売り出される
  4. 〆切は4月30日
  5. 選考委員については記載なし
  6. プロット作成にツール『Nola』を使うこと
 

掲載しておいてなんですが…〆切が近い! 今日からみても一か月を切っちゃってますね。

今から書き始めるのは辛いかも

手持ちの原稿があるならそれを応募したり、あるいは来年に向けて書くというのが現実的かもしれません。

さて、本賞の特色は3点が挙げられるのではないでしょうか。

まず、応募ジャンルが非常に広い。一般文芸、ライトノベル、コミカライズ原作と広く募集しており、募集ページを見ても「大きく外れていなければOK」「新しいジャンルを作ってもよい」といった寛容な文字が並んでいます。

カテゴリーエラーになるかも…などと気にせず、いろいろとトライしても良さそうなのは嬉しいですね。

2点目は、受賞作がTSUTAYAの目立つところに陳列されると明言されていること。

賞金30万円というのは長編を扱う賞としては安めの設定ですが、売り込みに力を入れてもらえるのは非常に大きな魅力と言えるでしょう。

読者に手に取ってもらえなければ、ファンも獲得できませんからね…。

3点目の特色は、プロット作成に「Nola」というアプリの使用を指定されていること。

ホームページで見る限り、見やすい形式ですし応募の大きな妨げにはならなさそうです。むしろ、良いツールであれば今後の創作活動にも役立てられそうです。


大賞作品は全国のTSUTAYAの店内の一等地で販売確約。執筆ツールのNolaとTSUTAYAが共催する、次の世代を賑わわ…



 

 

第11回ポプラ社小説新人賞

続いてはこちら、ポプラ社小説新人賞。

管理人的には、意外とねらい目なのかも…と思っている賞です。その理由も含め、↓に挙げていきます。

 

ざっと概要
  1. ジャンル不問のエンターテインメント小説
  2. 400字詰め200~500枚以内
  3. 賞金200万円&書籍化(過去の実績より)
  4. 〆切は毎年6月30日
  5. 選考委員はポプラ社の編集部員の方々
  6. 正賞以外にも奨励賞やピュアフル部門賞など複数の賞があり賞金が出ることがある
 

といったのが簡単な概要です。上でも述べましたが、管理人は個人的にけっこうねらい目かなと考えているわけですが、その理由は…

あくまで主観ですよ? 個人の感想ということで許して頂きたいのですが…

ぶっちゃけ過去の受賞作のレベルがそこまで高くない印象

全作品を読んでいるわけではないですので、読んだいくつかの作品がたまたまそうだったのかもですが…

また、応募作品数も管理人が把握している限り600~700本程度の記憶があります。

賞によっては2000本を超える応募があったりしますので、単純に数で見ても激戦区の賞レースよりも受賞確率は高まるのでは…という目論見です。

加えて、割とライトな文体・内容の受賞作も多く、評価される作品の間口も広いのではと感じています。

残念ながら、過去の受賞作家さんたちの生き残り率は決して高くないようですが、奨励賞などが複数用意されている点からも、少しでも新しい才能にスポットライトを当てよう!という気概が感じられることも好印象な賞です。


ポプラ社

ポプラ社は、大人気のかいけつゾロリシリーズやおしりたんていシリーズを中心とした子どもに人気の本や、一般書籍を多数取り揃え…



 

 

第13回 小説野性時代新人賞

お次はこちら、小説野性時代新人賞。

本賞に関しては、勝手にあまり良いイメージはもっていません…完全に主観で難癖レベルもいいとこなんですが。

理由についても合わせて、↓に挙げていきますね。

 

ざっと概要
  1. ジャンル不問のエンターテインメント小説
  2. 400字詰め200~400枚以内
  3. 賞金100万円&書籍化(過去の実績より)
  4. 〆切は毎年8月31日
  5. 選考委員は冲方丁さん、辻村深月さん、森見登美彦さん
  6. 応募の際、小説野性時代に掲載されている応募券が必要
 

以上が概要になります。さて、なぜ管理人があまり好きではないと感じているかというと…

大した実績もないクセにタカピーなところが鼻につから!です。

いやこれ、本当に印象なのであまり真剣に受け取らないでくださいね。

ただ、前提として本賞も、前身の野性時代フロンティア文学賞も、さらにその前身の野性時代青春文学大賞も、受賞作家さんの生き残り率が芳しくないのです。

もちろん、そもそもが新人賞を受賞しても次作が続かないことが珍しくない厳しい業界ですので、何割残れば優秀な賞なのかという線引きは難しいですが…

分かりやすく目立つ作家さんの輩出が為されていないわりに、受賞の敷居ばかりが上がっている印象で。

2015年~2021年でみると、計7回募集があったうち3回で『受賞作なし』という結果を遂げています。

しかも始めは300万円だった副賞もいつの間にやら100万円に尻すぼみ

さらにさらに、応募には本誌に掲載された応募券が必要なんです。

そりゃあ、応募する以上は雑誌ぐらい買って読めよ、という言い分も分からないではないのですが、web応募も一般的になっている昨今ではかなりお堅い発想だなあと。

なんだか書けば書くほどボロクソになってしまうのでこれぐらいにしますが、他にも細かい気になる点があったり。

もちろんこの出版不況の中、苦戦が明らかな一般文芸の公募をしてくださっているという点でものすごーーーーくありがたいんですけどね!

あと、審査員のネームバリューの強さは特筆ものじゃないでしょうか。

このお三方に見てもらえるなんて…と思わず感激してしまうような面々ですよね。

 


note(ノート)

2024年6月8日より発生しているKADOKAWAグループのシステム障害の影響で、「小説 野性時代 新人賞」のサイトを閲…



 

 

メフィスト賞

さて、最後にご紹介するのはこちらの賞です。

昔は〆切の設定がなく、年中募集を受け付けていた本賞ですが、現在は年二回の〆切が設定されています。

 

ざっと概要
  1. ジャンル不問。面白ければなんでもあり、荒唐無稽でもナンセンスでも!
  2. 400字詰め200枚~上限なし(!)
  3. 書籍化確約&印税 (副賞は無し)
  4. 下期〆切は8月31日
  5. 編集者にて選出
  6. 一作家一ジャンルがコンセプト。応募にはキャッチコピーを付けて作品を送ること。
 

まず触れておきたいのは、輩出作家の豪華さ!

京極夏彦さん、森博嗣さんから始まり、殊能将之さん、乾くるみさん、舞城王太郎さん、西尾維新さん、辻村深月さんなどなど…

売れっ子率の高さがハンパないです。そして、面白ければなんでもアリと名言しているのも頼もしい

いつからか枚数制限が設定されていましたが、今回募集から枚数制限もナシとなったようです。それでこそメフィスト賞!

辻村深月さんのデビュー作、冷たい校舎の時は止まる、も枚数が多すぎて応募できる賞がなかったため、唯一枚数上限がなかったメフィスト賞に応募したという逸話もあります。

審査される編集部の方々は大変だと思いますが、意欲作が集まりやすい環境があるというのは嬉しい限りですね!

ちなみに管理人は、メフィスト賞への応募はあまり考えていないです…突き抜けたインパクトが求められる賞だと思いますので。尻込みしてしまって。

鮮烈な物語、インパクトを表現できる方は挑戦してみてはいかがでしょうか。



 

 

おわりに

以上、エンタメ系の小説を募集している新人賞を4つほどご紹介いたしました!

次は何に応募しよう…と決めて逆算すると、執筆スケジュールの管理もしやすくなるものです。

書きたいことはあるんだけど、ついダラダラしてしまう…という方はまずは目標の賞を設定して執筆してみるのもよいかもしれませんね。

 

本日の記事は以上です。最後まで読んで下さりありがとうございました!@新人賞を開催して下さる各社様に感謝。管理人kei