PART①切ない編についてはこちらから
PART②王道編についてはこちらから
今回取り上げるのはこの4本です!
- せがれいじり (PS)
- チュウリップ (PS2)
- UFO (PS)
- 四八(仮) (PS2)
このシリーズの概要
- 各テーマに沿って計10編ほどを予定。若干タイトルが被るものもありますが、大体計40本弱をご紹介の予定。ちなみに同じタイトルでも別テーマで出た場合は、また違った角度から学びポイントを紹介したいと思います。
- 基本的に管理人がクリアしたことがある作品から選びます(ごく一部例外あり)。プレステ系列の作品が中心になってしまいますがご容赦下さい。
- ストーリーを全部説明しちゃっても面白くないので、ネタバレは無しでいきます。
せがれいじり (PS)
せがれをいじって大きくするゲーム。それ以上の説明のしようがない!といって終えては物書きとして失格ですので、もう少し説明を。せがれは矢印です。せがれをいじるとママが大きくなります。ちなみにママはキリンです。
…すみません、説明はあきらめました。管理人の言葉ではこのゲームの世界観も魅力も、なんも伝えらんねえ。
↓こちらのサイトが大変見やすく面白いですので…概要はこちらにお願いさせて頂きます。
ねとらぼ
唐突に始まった不定期連載「どうかしているゲームの世界」(連載一覧)。ここではライターの文章書く彦(@waniwave)さ…
ストーリー概要
しまった、ストーリーの概要にすでに触れてしまいました。せがれをいじってキリンのママを大きくします。それだけ!あと、一応せがれには片思いのむすめさんがおります。
大きくなって、むすめさんを振り向かせようというのがこのストーリーの目的です。でも、大きくなるのはママです。そこに意味を求めてはダメなんです。
ゲームはずーーーーーーーーっとナンセンスでおバカなノリのCGが続いていきます。ここまでくると潔い。心地よい。
ストーリーを学ぶというか、ギャグの引き出しを得たい方にオススメです。笑いとはなんぞや、が分かるかも…余計分からなくなる危険性も潜んではいます。
プレイしたい方、PS2で続編も出ていますのでそちらを遊ぶ手もあるかも。
この唯一無二のセンスをもったCGを作られた、秋元きつね氏が2014年に亡くなられていることから恐らく新作は出ないか、出たとしても別物になってしまうでしょう。非常に惜しまれることです。
管理人的感想
当時恐らく中学生だったと思うのですが、何を血迷ったのか発売日に買った覚えがあります。勝負師な中学生です。
プレイしたことがない方はここまでご覧になって、さぞクソゲーを掴まされてかわいそうに、と思われたかもしれません。ところがこれ、本当に面白かったんです。でなきゃ続編は出ないでしょうしね。
ただ、キリンのママからキリン柄のうんこが出てくる世界観ですので…小説を書く際に参考になるかはぶっちゃけ分かりません。
それにしても、20年前の作品が今見ても斬新というのはすごいですね…時代が追いつく日はくるんでしょうか。
シュールポイント
- 起きる事象の脈絡のなさ。それを不条理と思わせないセンス。
学びポイント
- ギャグを学ぶということに限界を知らされた作品。学ぶのが難しければ、たくさん見て自分なりの引き出しを増やそう!
- 世の中には理屈じゃ敵わない天才がいる…のかもしれない
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チュウリップ (PS2)
隠れた名作登場です。あるいは、わりと口コミで広まったので隠れていないか。制作はmoonやUFOなど、毒とファンタジーの混ざりあう独特の作風でスマッシュヒットを生み出したラブデリックの元スタッフが立ち上げた会社、パンチライン。
ちなみに切ない編で登場したルールオブローズもこの会社、パンチラインの制作。いやはや、作風のふり幅がすごい。
ストーリー概要
主人公は鶴亀町という、チャルメラが走っていそうな昔懐かしい街並みの町に引っ越してきた少年。
引っ越し早々、町で見かけた女の子に恋をしてしまいます。この子に告白し、チュウをすることがこのゲームの目的。と、こうして書くと普通の恋愛ゲームかラブコメかといった印象でしょうか。
主人公の少年は女の子にいきなりチュウをしかけますが、猛烈なビンタを食らいます。当たり前だ。
泣きつく主人公に、おとうちゃんは言います。「いろんな人とチュウをして~経験を積むのだ~」と。
おとうちゃんの助言を律儀に守り、チュウの経験を積む主人公。この時点でツッコミどころ満載ですが…
果たして主人公は、あの子のクチビルを奪って振り向かせることができるのか?
管理人的感想
好きな人には名高い、ラブデリック系列作品です。本作も外さず面白い!
まず「ひろんな人とチュウをする」というよく分からない解決方法がすでに独特です。さらにクレイジーなのはチュウする相手。道行く人すべてがチュウの対象です。女の子といっぱいチュウするぞラッキー、なんてことにはなりません。
女の子なんてほぼ出てきません。おかげでたまに出てくる女の子は剣道の面を被っていてもめちゃめちゃかわいくみえます。
チュウする相手は老若男女、おっさんからゾンビからマッドサイエンティストまでなんでもアリ。
どこぞの団体から真剣に怒られそうな、怪しい教えにハマるヒステリックなおばさんもいます。普段は優しいのに、心の中では悪人がいない鶴亀町に不満を覚え、夜な夜な拳銃を打ちまくるおまわりさんもいます。
ほのぼのした見た目とは裏腹な、シュールさ満載の世界観は絶妙なセンスです。
しかし今になって冷静に考えてみると、荒唐無稽なストーリーだと思っていましたが結構それぞれのキャラクターのストーリーは現実社会でもありうる問題なんですよね。そりゃ、こんな人々のいざこざを解決していたら心の器も大きくなるわ、という。
ありえないと思いつつ、意外と身近にいるかもしれない人々。あなたのお隣にも、夜な夜なツボに向かって世間への愚痴をこぼして埋めているオバサンはいませんか?
シュールポイント
- 非現実的と思わせて、誰かの心の闇を描いたようなアクの強いキャラクターたち。
- 銭湯の番台さんがマーライオンの口のような顔など、独特なデザイン、世界観。
学びポイント
- アクの強いキャラクターも、突き抜け方次第で強烈なインパクトを残す名わき役になれる。
- 小説の世界でも個性が出そうなキャラクターデザインも必見。
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UFO (PS)
上で紹介しました、チュウリップと同じくラブデリック系列のソフトです。時系列としてはチュウリップより前、PSのソフトとなりますね。これもまた独特なわけですが…シュールな世界観がクセになります。
ストーリー概要
チキューに落ちた宇宙人をレスキューするゲーム! これのどこにストーリー性があるんだ…という話なんですが。実はこのゲームのストーリー、けっこうすごいです。
レスキューをしていくうちにだんだん明らかになっていく全貌…という大きなストーリーもすごいんですが。
なんと斬新なことに、遭難している宇宙人たちは1つのボロアパートの各室に散らばっているわけです。このボロアパート各部屋の物語がすごい!
昔は伊集院光さんが絶賛していたものです。それも頷ける話の広がり方。縦にも横にも奥にもナナメにも広がります。
管理人的感想
これも隠れた名作ですね。あるいは隠れきれていない名作。
切ない話、ぶっとんだ話、ハートフルな話、ただ笑う話…各部屋でテイストの違うストーリーがいくつも楽しめます。そして、この住人同士が交流したりすると意外な展開が生まれたり。
ただの住人同士のやりとりでも、見ているこっちとしては夢のコラボ。意外な人同士のつながりや、自室では見せない姿など、奥が深いです。
そして忘れてはいけない、シュール成分もたっぷり。OLの部屋を覗いてたら、クローゼットに入って立ったまま寝ちゃうんですよ…衝撃です。でもそんな衝撃の1コマが、アパート全体からすれば本当にただの1コマに過ぎないという濃さ。
そして、ラストに秘められたさらに黒い結末…ただシュールや世界観が独特というだけで終わらない、衝撃の展開が待っています。
シュールポイント
- 予想できない住人たちの行動。リアルな痛々しさ。
- 随所にみられる、毒気のある笑い。
学びポイント
- 普通じゃない人の普通の日常は面白い
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四八(仮) (PS2)
最後はいろいろな意味で物議を醸したこちら!まあ問題作というのが一般的な評価ですね…賛否両論ではなく、否が99%の問題作。クソゲーオブザイヤーにも輝き、いまだに伝説のクソゲーとして語り継がれるほど。
今回はゲーム会のしくじり先生として今回はご登壇頂きました。なのですみません、このゲーム自体からはあまり学べることはないかもしれません。
ですが管理人はけっこう好きなんですよ、本当に…。
ストーリー概要
47都道府県をテーマにしたホラーストーリーが楽しめるというのが本作のコンセプト…だったんですが。
発売されてみれば何一つコンセプト通りにいかないという残念な出来上がり。小学生の噂話にも勝てないようなありきたりすぎる怪談話、その県とまったく無関係の話、ホラーですらない、その上面白くもない話…。
とりあえずもう、ゲームカタログさんの記事が秀逸すぎるので貼ってしまいますが。
四八(仮) - ゲームカタログ@Wiki ~名作からクソゲーまで~
「修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。依頼内容は「全体的な内容の修正」です。 四八(仮) 【しじ…
47都道府県ほとんどすべてのシナリオに粗があるってすごくないですか? 管理人は広島人なので真っ先に広島をプレイした記憶があるんですが、ノベルゲームのはずなのに写真が一枚出てきて終わりですよ。
ゲームカタログの記事には1分で終わると書いてありますが、当時の体感は10秒ぐらいだった記憶。きっと、ゲームを進めていくと真のシナリオが出てくるんだ、と思っていた純粋な心を返してほしい。
管理人的感想
この作品、当時付き合っていた彼女から勧められたのがプレイしたきっかけでした。どんな根性のある彼女なんだ。というかなぜこの作品を手に取ったんだ。
当時はクソゲーオブザイヤーというもの自体知らず、彼女も時おり爆笑こそしていましたが、ある程度ホラーゲームとして楽しんでいたように思います。
9割ハズレの話なんですけど、ごくまれに当たりの話が出てくるもんだから…むしろそれが血眼になって当たりの話を探させる要因になっていたように思います。
この作品、けっこうコンセプトは面白いと思うんですよね。47都道府県の怖い話を辿っていったり、人の配置で物語が変わったり。
いつか誰か完全版を出してほしい…出たら割と真剣に買いますよ。
シュールポイント
- 女子高生の外見でありながらルー語を操る謎の姉妹たち
- 包丁をもっておっかけて来るクセに、前髪がうずまきを巻いてドン・キホーテにあるカツラみたいになっている敵
- このソフトの存在自体
学びポイント
- せっかくのいい素材も、納期優先で発売すると無残な結果になってしまう
- 13年経った今もその伝説は色あせない
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まとめ
いかがでしたでしょうか。少し古いソフト中心になってしまったのがやや残念です。ひと昔まえよりも野心的な作品が減っているということもあるかもしれませんが、管理人自身も保守的になっているのかもしれません。もっと地雷を踏み抜きにいくような選択を、ゲームでも本でもしてみるといいのかもしれません。そういったところからの出会いの方が、自分のセンスを広げてくれる機会になるかも…。
小説で読者に笑ってもらうというのは本当に難しいと思います。管理人的には、泣かせるよりもはるかに難しいように思っています。
必ずしも小説に必須ではない笑いという要素ですが、だからこそそういった武器が使えるとほかの作品にない強みとなります。今回のようにゲームでも、そのほかのメディアでも、たくさん触れて吸収することも重要ですね。
本日の記事はここまでです。最後まで読んで下さりありがとうございました!@前澤社長!お年玉当選のページがずっとエラーです><管理人kei